2009年06月20日

政権担当能力と設計担当能力

与謝野馨財務・金融・経済財政担当相は17日の関係閣僚会議に
6月の月例経済報告を提出したそうで、与謝野経財相は会見で

「景気は底を打ったと強く推定できる」と述べ、景気の底打ちを
事実上宣言したとのこと。

100年に一度という経済危機だったんではないか?
もう景気の底打ちをしたと言うのなら、大した経済危機でもなかったと

いうこと?何かな〜。
私の周りでは、倒産や廃業、派遣切り、正社員のリストラばかり。

・・・・・・・

なにか麻生総理の党首討論などから発せられる自民党の議員の
「民主党には政権担当能力はあるのか?」という上から目線の

言葉には、おまいら負け組みの人間には勝ち組の人間のやっている
事なんか出来ないんだから、引っ込んでいろ!!

・・・・・・・

おまいら弱小建築事務所には、まともに構造計算も出来ないん
だろうから持って来い、やってやるから!!金額は高いぞ〜!!


なんだあ、この手書きの構造計算書は、認定プログラムじゃなきゃ
だめだっていってんだろう?

おたくは設計担当能力はあるの?設計実績表を提出しなさい。
・・・・・・・

上段は自民党の人たちのセリフ。下段はお役所や確認申請機関の
方たちのセリフ。何か似てない??


こんなことが、建設業界や建築設計業界でおこなわれていて、
昔の石炭業界が消滅したような、産業崩壊から雇用崩壊を

起こしている現在の日本の姿なのではないだろうか。

バブルの頃の日本は、「働く気さえあれば、なんとか食える。
どこででも働ける。」という時代があった。
 
「人手不足」が企業と政府にとって深刻な悩みの種だった時代が、
確かにあったのである。

各地の職業訓練学校なども大工さんの仕事や、左官屋さん
塗装屋さんなどの建築の仕事を覚えるために人であふれていた時代が
あったのである。

私自身を含めてこんな時代を生きていた人々は、今の現状が理解できなく
上の言葉のように人々にチャンスを与えることもなく、

何かの仕事をしたいという気持ちを、規則だとか経営難だからと言って、
平気でないがしろにして傷つけているのではないだろうか?

・・・・・・・・

もうその仕事は、貴方には年だからできないでしょ。
病気なんだから、仕事なんてやめて自宅で療養したら。

会社の仕事が少なくなったから、若いんだからここを辞めて
他の会社で働いたら・・・・。

・・・・・・・・

残った正社員に対しては、「派遣社員や、契約社員でも同じ仕事して
いるんだから、給料少なくしていいかい?」

業績が悪いからと各種手当てもなくしたり、ボーナスカットなどの減給。
・・・・・・・・
そして、普通の家庭のおばさんまで、

お宅の会社、あまり大きくないし有名じゃないから頼みたくないわ。
あそこの会社はもっと安くやれるって言っていたわよ。

・・・・・・・・

テレビなどの派遣村で有名な評論家・自立生活サポートセンター・
もやい事務局長の湯浅誠さんの書いた「貧困・すべり台社会」や

「貧困スパイラル」と言われる状況が本当にぐるぐる、
まわり落ちているように感じます。

貧困スパイラルの話は1年半前のこの記事を参照してください。
ここ→→マネージン サイト 


そして、湯浅誠氏、堤未果氏の書いた
正社員が没落する−「貧困スパイラル」をとめろ!!(角川oneテーマ21)の

内容一部抜粋はこちらのブログをご覧下さい。
ここ→→とわいらいとぞーんからの手紙 


要は、上のような意見に「NOと言えない労働者」が増えれば、
きちんとした労働条件が整っていない職場にも人が集まる。

安い労働者を使う会社が儲かれば、労働力を大事にする会社が
生き残れなくなり、また「NOと言えない労働者」を排出する。

この繰り返しで労働条件は全体として地盤沈下していく。
結果として、さらに労働市場は崩れ、貧困が増大していく。

この悪循環を、作者は「貧困スパイラル」と呼んでいるとのこと。

今にして思えば、建設業界はもうバブル崩壊の頃より「貧困スパイラル」は
始まっていたのかもしれない。中堅や地方の大手がバブルで倒産し、

倒産したからとちょっと安く労働力が買われ、倒産会社が増えるたびに
設計事務所も増え、需要と供給が崩れて設計や工事のダンピング合戦。

そんなことを2回か3回繰り返して、「NOと言えない労働者」が
増えたところで耐震偽装の姉歯さんの事件があって、上で述べたような

建築基準法、建築士法などの設計の規制強化による、ここ3年の
「NOと言えない建設関連労働者」への締め付け。

そして、仕事が進まないことによる建設会社や設計事務所の倒産や廃業。
ん〜・・・・・。

じゃあ、どうすればいいのだという湯浅誠氏らの回答案は
ウィキペディアにありました。

ここ→→ウィキペディア 湯浅誠 

個々の人間が貧困状況に追い込まれるプロセスには5つの
排除構造が存在すると主張しています。

教育課程、企業福祉、家族福祉、公的福祉からの弱者の排除がなされ

そして上に述べた4つの社会的排除に直面した結果、自分自身の存在価値や
将来への希望を見つけられなくなってしまう状態のことを言う、

自分自身からの排除構造があるとのことである。

また、あの北九州市で生活保護を受けず39歳男性が孤独死。
→→ asahi.com より 

実際、自殺者と認定される人は年3万人だけど、このような孤独死とか
病死扱いされる数も入れると、年10万人にもなるという報告も。


つまり、この排除構造をなくしていけば、貧困スパイラル社会にならない
というとなのだが、湯浅氏は日本社会に特徴的な病理として

「自己責任」論を厳しく批判しています。

私も、ニートだとかフリーターだとかの言葉が社会に出てきた頃や、
学生達を就職戦線に送り出してきた頃は、「自己責任」論みたいなものを

振りかざしてきた様な気がします。ここに反省します。
昨日のブログの吉野弘さんが書いた「祝婚歌」がまた登場。(一部抜粋)
・・・・・・・・
立派でありたいとか
正しくありたいとかいう
無理な緊張には色目を使わず
ゆったりゆたかに
光を浴びているほうがいい
・・・・・・・・


過去記事の「実力は立場がつくる」っていうのもあるし、
タレント知事と揶揄された東国原宮崎県知事も、

なんとなく頑張っているんだろうし。  
私も、上のような「NOといえない建築家」ではなく、

超高層ビルの設計でも取りに行こうかと思う今日この頃なのである。


 


 
posted by 情報建築家・niNaru  at 16:57| Comment(1) | TrackBack(0) | 建築について | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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Posted by vsParties at 2009年08月05日 21:34
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